ファイル転送サービスの選定を担当する際、多くの方がまずチェックするのは「機能要件」、つまり暗号化やログ管理、大容量対応といった「何ができるか」という点でしょう。しかし、本当にそのサービスを安心して長く使い続けるためには、「非機能要件」、すなわちサービスの安定性やサポート体制といった「どう動くか」という見えない部分の評価が極めて重要になります。
今回は、サービス導入の決め手となる、見落とされがちな非機能要件の重要ポイントを解説します。
見落とされがちな非機能要件の3大ポイント
高いセキュリティ機能を持つことは当然の前提ですが、以下の非機能要件が欠けていると、予期せぬトラブルやコスト増につながりかねません。
ポイント1:サービスの安定性とデータの所在(BCP対策)
ファイル転送のサービスが不安定になると、顧客への連絡遅延や取引先との連携不安に直結します。サービスの不安定さは、単なるシステムの問題ではなく、業務そのものの停滞を意味します。
- 稼働率と冗長性:サービス提供元のサーバー稼働率が高く、万が一の障害時にも即座に切り替えられる冗長性(バックアップ体制)が確保されているかを確認しましょう。
- データの所在(国内サーバー):データの保存先が海外だと、その国の法規制や有事の際に影響を受けるリスクがあります。国内サーバーで運用されているかは、企業のBCP(事業継続計画)の観点からも重要です。
ポイント2:サポート体制と迅速な対応
トラブルは予期せず発生します。その際、迅速かつ的確なサポートを受けられるかは、業務の停滞時間を左右します。
- 対応スピードと質:問い合わせに対して、技術的な知識を持つ担当者が迅速に対応してくれる体制が整っているかを確認しましょう。海外ベンダーの場合、時差や言語の壁で対応が遅れることがあります。
- 継続的なアップデート:セキュリティリスクは日々変化しています。システムの継続的なアップデートが行われ、新しい脅威やOSの変更に常に対応できているかも、長期利用には不可欠です。
ポイント3:コストパフォーマンスと拡張性
コストは導入の重要な要素ですが、目先の安さだけで判断するのは危険です。
- 拡張性(スケーラビリティ):利用ユーザー数やデータ容量が増加した際に、システム側で柔軟かつスムーズに対応できる拡張性があるかを確認しましょう。拡張性のないサービスを選んでしまうと、数年後にシステム入れ替えの大きなコストが発生する可能性があります。
- 予測可能なコスト:従量課金ではなく、データ量やユーザー数に応じて予測しやすい月額費用で運用できるかも、予算管理の観点から重要です。
まとめ:非機能要件こそ「安心」の指標
高度なセキュリティは目に見える機能(暗号化、ログ)で判断できますが、サービスの安定性やサポート体制といった「非機能要件」は、導入後の企業の安心感、そしてビジネスの継続性を保証する重要な指標です。見えない部分をしっかり確認することが、サービスを安心して使い続けるための鍵となります。
選定担当者の不安を解消する「Transfer Center」
Transfer Centerは、企業のファイル転送サービスに求められる信頼性、安定性、継続性といった非機能要件を深く考慮して設計されています。高いセキュリティ基準を満たしつつ、国内サーバーで運用することでデータの所在と安定性を確保しています。また、サポート窓口は24時間以内(土日祝日を除く)の返信を徹底しており、何かあった際も安心です。さらに、継続的なアップデートにより、常に最新のセキュリティレベルを維持し、企業の未来のファイル転送をサポートします。